犬の膵炎の食事ガイド|おすすめ食材・避けたい食材・手作りごはんレシピ
愛犬にこんな症状がでたら要注意
- 食欲がなくなる
- 食後すぐに吐くことが増えた
- 大好きなおやつを食べたがらない
- 下痢をする(消化不良による軟便や水様便)
- 元気がなくなる
- お腹を触ると嫌がる
- 背中を丸めるような姿勢をとる
- 水を飲む量が増える
- 体重が減ってきた
- 食べたがるのに食べられない
- 炎症の進行による発熱
このような症状が見られたら、自己判断で食事だけを変更するのではなく、早めに動物病院で診てもらいましょう。
犬の膵炎では、食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛など、さまざまな症状が見られます。
膵炎と似た症状を起こす病気もあるため、症状だけで判断することはできません。気になる症状がある場合は、動物病院で原因を確認することが大切です。
犬の膵炎ってどんな病気?

犬の膵炎は、膵臓に炎症が起こる病気です。
膵臓には、食べ物の消化に必要な消化酵素をつくる働きや、血糖値を調整するホルモンを分泌する働きがあります。
膵炎になると、食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状が見られることがあります。
犬の膵炎には、急に症状が現れる急性膵炎と、長期的な炎症によって膵臓に変化が起こる慢性膵炎があります。膵炎の原因はひとつではなく、さまざまな要因が関係すると考えられています。
また、膵炎では高脂血症などの代謝異常や、糖尿病などの病気を併発している場合もあります。
そのため、膵炎の食事管理では、単に「消化の良いもの」を与えるだけではなく、脂質やカロリー、必要な栄養素などを含めて食事全体を考えることが大切です。
膵炎の犬の食事管理5つのポイント

膵炎のケアでは、動物病院での治療とともに、毎日の食事を適切に管理することも大切です。
特に膵炎では、脂肪の多い食事を避け、低脂肪の食事を選ぶことが重要とされています。
愛犬の状態に合わせて、次の5つのポイントを意識しましょう。
ポイント❶ 低脂肪の食事を心がける
膵炎の犬の食事管理では、脂質を抑えることが重要なポイントです。
脂肪の多い肉や揚げ物などを避け、鶏ささみ、皮なし鶏むね肉、たらなど、比較的脂質の少ない食材を選ぶ方法があります。
ただし、食材だけでなく、1日の食事全体に含まれる脂質量を考えることが大切です。
ポイント❷ 1日の食事を数回に分けて与える
一度にたくさん食べるのではなく、1日の食事量を数回に分け、少量ずつ与える方法があります。
食欲が落ちている犬でも、1回あたりの量を少なくすることで食べやすくなり、1日に必要な食事量を確保しやすくなります。
食事の回数は、愛犬の食欲や症状、治療内容などに合わせて調整しましょう。
ポイント❸ 消化に配慮した食事を選ぶ
膵炎の食事では、脂質だけでなく消化性にも配慮することが大切です。
脂肪の多い食材を避け、消化性に配慮された食事を選ぶことが一般的です。
手作りごはんの場合も、食材や調理方法を工夫し、愛犬が無理なく食べられる食事を考えましょう。
ポイント❹ 必要なカロリーと栄養をしっかり確保する
「脂肪を減らすこと」だけを意識して、食事全体のカロリーや栄養が不足しないように注意しましょう。
膵炎の栄養管理では、回復や体の維持に必要なタンパク質などの栄養素を十分に確保することも大切です。
ポイント❺ おやつやトッピングにも注意する
主食だけでなく、おやつやトッピング、人間の食べ物などに含まれる脂質にも注意しましょう。
低脂肪の食事を選んでいても、脂肪の多いおやつなどを追加すると、1日の脂質量が増えてしまうことがあります。
膵炎の食事管理では、毎日口にするものを含めて、食事全体を見直すことが大切です。
膵炎の犬におすすめの食材
膵炎の犬には、できるだけ脂質の少ない食材を選ぶことがポイントです。
ただし、食材そのものが低脂肪でも、与える量や調理方法によって食事全体の脂質やカロリーは変わります。
また、膵炎の治療中は療法食がすすめられる場合もあるため、食材を追加したり手作りごはんへ変更したりする場合は、獣医師に相談しましょう。
鶏ささみ
鶏むね肉
たら
白米
じゃがいも
かぼちゃ
にんじん
▼膵臓の健康維持に取り入れやすい食材
食欲向上パウダー 鶏肉 30g
無薬飼育鶏ささみ100%使用。鶏ささみは脂肪が比較的少なく、良質なタンパク質を含む食材です。パウダータイプなので消化吸収に優れています。販売価格:1,089円(税込)
食欲向上パウダー たら 30g
北海道産のたら100%使用。脂質が比較的少なく、いつものごはんに混ぜるだけで手軽に栄養をプラスできます。食欲が気になるときのトッピングにもおすすめ。販売価格:1,705円(税込)
膵炎の犬が避けたい食材
膵炎の犬では、特に脂質の多い食材に注意が必要です。
また、脂質だけでなく、塩分や添加物を多く含む人間用の加工食品なども、日常的な食事としてはおすすめできません。
| 食材 | 注意したい理由 |
|---|---|
| 豚バラ肉 | 脂質が多いため、膵炎の食事では注意が必要です |
| 牛バラ肉 | 脂質が多く、与える量に注意が必要です |
| 鶏皮 | 脂質が多いため、取り除くことをおすすめします |
| ベーコン | 脂質・塩分が多く、犬の食事にはおすすめできません |
| ソーセージ | 脂質・塩分が多く、添加物を含むものもあります |
| ハム | 塩分や脂質を多く含むものがあります |
| 揚げ物 | 油を多く使用するため、脂質が高くなります |
| バター | 脂質が多いため、膵炎の犬には注意が必要です |
| 生クリーム | 脂質が多く、膵炎の食事には適していません |
| チーズ | 商品によって脂質や塩分が多いため注意が必要です |
| 脂肪の多いおやつ | 食事全体の脂質量を増やす原因になります |
| 人間用のお惣菜 | 脂質や塩分が多く、犬に適さない場合があります |
| 人間用のお菓子 | 脂質や糖分が多く、犬に適さない成分を含む場合があります |
膵炎では、主食だけでなく、おやつやトッピングなども含めて食事全体の脂質を確認することが大切です。
膵炎の犬に手作りごはんを取り入れるメリット

手作りごはんには、愛犬が食べる食材を自分で選び、食事内容を把握しやすいというメリットがあります。
膵炎の食事管理でも、使用する食材や調理方法を確認しながら食事を組み立てられることはメリットのひとつです。
ただし、手作りごはんだから必ず低脂肪になるわけではありません。
食材の選び方や量によっては脂質が多くなることもあるため、注意しましょう。
メリット❶ 使用する食材を自分で選べる
手作りごはんなら、肉や魚、野菜など、使用する食材を自分で確認できます。
脂肪の多い食材を避けたり、鶏肉の皮を取り除いたりするなど、食材を選びながら食事を組み立てることができます。
メリット❷ 脂質の少ない食材を選びやすい
鶏ささみ、皮なし鶏むね肉、たらなど、比較的脂質の少ない食材を選びやすいのも手作りごはんのメリットです。
ただし、食材単体ではなく、食事全体の脂質量を考えることが大切です。
メリット❸ 水分を取り入れやすい
手作りごはんでは、水やスープを加えることで、食事から水分を取り入れやすくなります。
また、ぬるま湯を加えるなど、愛犬の好みに合わせて食事の形を変えられるのも手作りごはんのメリットです。
メリット❹ 愛犬の状態に合わせて食事を調整できる
年齢、体重、運動量、食欲など、愛犬によって必要な食事は異なります。
手作りごはんなら、食材や量、食事の形などを調整しながら、その時の愛犬の状態に合わせた食事を考えることができます。
ただし、膵炎の治療中は獣医師から食事内容を指定されている場合があります。その場合は、自己判断で変更せず、獣医師の指示に従いましょう。
メリット❺ 原材料を確認しやすい
肉や魚、野菜などの素材そのものを選べるため、何を食べているのかを把握しやすいのも手作りごはんのメリットです。
膵炎の食事管理では、主食だけでなく、おやつやトッピングなども含めて、毎日の食事内容を確認することが大切です。
膵炎におすすめの手作りごはんレシピ
ここでは、すべて無添加の食材を使用し、脂質を抑えた食事を考えた手作りごはんレシピをご紹介します。
鶏ささみや白身魚などの脂質が比較的少ないタンパク源と、炭水化物や野菜などを組み合わせ、食事全体の栄養バランスにも配慮しています。
※膵炎の治療中の愛犬に与える場合は、現在の症状や治療内容、1日の必要カロリー、脂質量などを考慮し、かかりつけの獣医師にご相談ください。
よくある質問
- Q
膵炎の犬には、どんな食事を与えればいいですか?
- A
- 膵炎の犬では、脂質を抑えた食事が重要とされています。脂肪の多い肉や揚げ物などを避け、低脂肪の食事を選ぶことがポイントです。
ただし、必要なカロリーや栄養素は犬の状態によって異なるため、獣医師に相談しながら食事を決めることが大切です。 - Q
膵炎の犬には手作りごはんを与えても大丈夫ですか?
- A
- 手作りごはんを取り入れることはできますが、膵炎では脂質量を適切に管理する必要があります。また、肉や魚だけでは栄養バランスが偏るため、長期的に与える場合は必要な栄養素を考えて食事を組み立てることが大切です。獣医師から療法食をすすめられている場合は、自己判断で変更せず相談しましょう。
- Q
膵炎の犬に鶏肉を与えても大丈夫ですか?
- A
- 鶏肉だから一律に避ける必要はありません。ただし、部位によって脂質量が異なります。膵炎の食事では、脂肪の少ない鶏ささみや、皮を取り除いた鶏むね肉などを選ぶ方法があります。
- Q
膵炎の犬に魚を与えても大丈夫ですか?
- A
- 魚の種類によって脂質量が異なるため、種類を選ぶことが大切です。たらなどの白身魚は比較的脂肪が少ない食材ですが、魚ならすべて膵炎の犬に適しているというわけではありません。魚の種類や与える量については、愛犬の状態に合わせて考えましょう。
- Q
膵炎の犬におやつを与えてもいいですか?
- A
- おやつを与える場合は、脂質やカロリーを確認することが大切です。脂肪の多い肉やジャーキー、チーズなどは、食事全体の脂質量を増やす可能性があります。主食だけでなく、おやつやトッピング、人間の食べ物なども含めて食事全体を確認しましょう。
- Q
膵炎の犬にサプリメントを与えてもいいですか?
- A
- サプリメントは種類によって成分や脂質量が異なります。膵炎の治療中は、自己判断でサプリメントを追加せず、現在の食事や薬との組み合わせについて獣医師に相談することをおすすめします。
- Q
膵炎の犬は一生低脂肪食にしたほうがいいですか?
- A
- 膵炎には急性膵炎や慢性膵炎などがあり、必要な食事管理も犬によって異なります。そのため、すべての犬が一律に同じ食事を一生続けるとは限りません。症状や検査結果、再発の有無などを確認しながら、獣医師と食事内容を見直しましょう。
- Q
膵炎の犬がごはんを食べないときはどうすればいいですか?
- A
- 膵炎では食欲不振が見られることがあります。ただし、食べない状態が続いたり、嘔吐や腹痛などを伴ったりする場合は、食事を工夫するだけで様子を見ず、動物病院に相談してください。
- Q
膵炎は食事だけで治せますか?
- A
- 膵炎は食事だけで治療する病気ではありません。症状や重症度によって必要な治療が異なるため、まずは獣医師の診察を受けることが大切です。食事は、治療の一部として愛犬の状態に合わせて管理しましょう。
- Q
膵炎の犬にオメガ3オイルを与えてもいいですか?
- A
- 魚油などのオメガ3オイルも脂質を含むため、膵炎の犬に自己判断で追加することはおすすめできません。膵炎では低脂肪の食事が重要とされるため、サプリメントを使用する場合は、現在の食事内容と合わせて獣医師に相談しましょう。
まとめ
犬の膵炎では、食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛などの症状が見られることがあります。
膵炎が疑われる場合は、自己判断で食事だけを変更せず、まずは動物病院で原因を確認することが大切です。
毎日の食事では、
- 低脂肪の食事を心がける
- 消化しやすい食事を選ぶ
- 1日の食事を数回に分けて与える
- 必要なカロリーと栄養を確保する
- おやつやトッピングを含めて脂質を確認する
- 適正体重を維持する
といったポイントを意識しましょう。
手作りごはんは、使用する食材や調理方法を自分で確認し、愛犬に合わせて食事を調整できるのがメリットです。
ただし、膵炎では「手作りごはん=低脂肪」とは限りません。
特に治療中や再発を繰り返している場合は、自己判断で食事を変更せず、獣医師と相談しながら愛犬の状態に合った食事管理を行いましょう。





